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海外のベストレビューを翻訳する -『ゆるキャン△』

https://myanimelist.net/reviews.php?id=274533

Mar 22, 2018
12 of 12 episodes seen
Overall Rating: 9
195 people found this review helpfu

Review『Yuru Camp△

“¡ One for all, hole in one !” — Nadeshiko Kagamihara

ゆるキャン(Yuru Camp)は良い作品である。キャンプ生活を題材にした作品がこれほど面白いものになるとだれが想像しただろうか。どんな憂鬱な気分な時でも、これを見ると楽しい気持ちになっている。ゆるキャンはかわいい女の子たちがかわいい事をするというような作品ではない。周りにあるのは自然のみ、そんな状況にでも楽しみを見出して充足した気持ちになれるということを教えてくれる作品だ。その楽しさは私たち視聴者にも直接伝わって、どこか温かい気持ちにさせてくれるのだ。

ストーリーは単純明快で気軽に見ることができ、なおかつ面白い。女の子たちがキャンプをするというストーリーだ。ただキャンプをするだけの作品が面白いのかと思う方もいるだろう。しかしながら、日常的でありふれたイベントであるキャンプという題材で、女の子たちがキャンプを楽しんでいる様子をただ描いているだけなのに、これほどまで面白いものにしてしまうのである。このアニメを見終わった時、きっと友達と一緒にキャンプに行きたくなるだろう。この限りなくシンプルなストーリーは、私たちに日々の楽しみ方を教えてくれる。

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話の始まりにおける歩調合せ、主要人物をストーリーに巻き込んでいく手法が上手かった。登場人物たちの相関関係、それに伴う様々な感情を描くのが異常に巧みで、ほんの数秒だけ誰かが登場するシーンでさえも、その行動で何らかの設定が補完されたりする。全てのキャラクターは異なるタイプのパーソナリティを持っており、それらはストーリーを動かす動力となり、友情の意義を具象化していく。ここで言う友情は、信頼関係と言い換えてもよい。例えば、Rin は一人でキャンプをするのが好きな少女だったが、Nadeshiko と過ごした楽しい時間を経て、彼女のことを友達だと思うようになる。そして互いの好きなものを共有しあっていくのだ。

この作品で描かれるものは現実的で、実際に役立つことも教えてくれる。この小さい世界は面白い出来事でいっぱいで、さらに自分の気の持ちようでさらに楽しいものにできる。Nadeshiko を見ているとそんな気持ちになる。彼女は幼稚に見えるかもしれない、しかし彼女はいつも楽しそうだ。彼女の行動は大げさに見えるが、幸せそうともとれる。これは丁寧にキャラクターを描写してくれるからこそ、感じとれることだ。

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このストーリーには5人の主要人物がいる。最も目立つのは Nadeshiko で、彼女が関係性の中心にいる。食べるのが大好きな元気いっぱいの少女だ。Rin は初めは一人でキャンプを楽しんでいたが、Nadeshiko と出会ってからは複数人でのキャンプにも参加するようになる。Aoi と Chiaki は野外活動サークルのメンバーで、Nadeshiko が加入したことで念願のキャンプ活動ができるようになった。Ena は Rin の友人で、つねに Rin のことをからかっている。彼女たちの関係性はことさらに分かりやすく説明されることはないが、節々の描写でなんとなく理解することができる。彼女たちは皆キャンプが好き、ということだけ知っていればよい。

美術と音楽も良かった。特に良かったのは風景描写を大切にしていたことである。なぜならこの作品はだいたい野外にいるからだ。色彩も色鮮やかで目を惹く。キャラデザはスタンダードだが、作品の雰囲気と上手く調和している。OPとEDもキャッチ―で本当に良い。最近はOPのメロディをつい鼻歌で口ずさんでしまう。完全に夢中だ...。

シンプルかつ滑らかなストーリー、良いキャラクター、魅力的なデザイン、明瞭なサウンド、これらが組み合わさり、ゆるキャンという作品ができている。私はこの作品が好きで、2期を待ち望んでいる。みんなも是非見てみてほしい。